生後3ヶ月でおもちゃを握らないのは普通？観察と家庭でできる簡単な対処法

生後3ヶ月の赤ちゃんがおもちゃを握らないと心配になりますよね。まだ握らないことはよくあることで、成長のペースや個人差が関係しています。ここでは、原因の理解から家庭でできる観察・遊び、選ぶおもちゃや相談の目安まで、わかりやすくまとめます。

生後3ヶ月の赤ちゃんがなぜおもちゃを握らないのか

発達の目安と個人差

赤ちゃんの発達には幅があり、同じ月齢でもできることに差があります。3ヶ月は視覚や腕の動きが発達してくる時期ですが、全員が同じタイミングで握れるわけではありません。成長曲線や身長体重だけでなく、普段の反応を見て判断することが大切です。

握る力がまだ弱い理由

筋力が十分に発達していないため、指先をしっかり曲げる力が弱いことが多いです。手首や前腕の協調も未成熟なため、物をつかんで持ち上げる動作が難しい場合があります。

目と手の協調の発達過程

まずは視線で追う力が強まり、次に手を伸ばす動きが出てきます。視線→手の到達→指先で把持、という順に進むことが多く、3ヶ月は視線と手の連動が始まる段階と考えてください。

心配すべきサインとは

以下の点があると、専門家に相談したほうがよいサインです。

• 両手を全く使わない、左右差が明らかに大きい
• 手のひらや指の反応が極端に乏しい
• 目の動きや追視が見られない

これらが気になる場合は、早めに小児科や保健師に相談しましょう。

生後3ヶ月でおもちゃを握らない場合にできる家庭での観察と対処法

日常での観察ポイント

• 目でおもちゃを追うかどうか
• 手を伸ばす・開く・閉じる動きの有無
• 片側だけ使う癖がないか
• 親の声や表情に対する反応

短時間でも何度か観察して、傾向をつかみましょう。

握る練習の簡単な遊び方

• 指先に軽く触れて、小さな握り返しを促す
• 握りやすい布製ラトルを手のひらに置く
• 仰向けで両手を上に持たせ、目の前でゆっくり動かす

短い時間を何度か行うことが効果的です。

触覚・視覚を刺激する工夫

• コントラストの強い色や模様のおもちゃを使う
• 柔らかさやざらつきが違う素材を交互に触らせる
• 軽い音が出るものを近づけて注意を引く

刺激はやりすぎず、赤ちゃんの反応を見ながら調整してください。

医師や保健師への相談目安

以下の場合は相談を検討してください。

• 生後3〜4ヶ月で視線が合わない、追視がほとんどない
• 片側だけ手をほとんど使わない
• 筋緊張の異常（異様に硬い・だらんとしている）

相談時には観察した具体的な状況（いつ、どんな反応だったか）を伝えると診察がスムーズです。

生後3ヶ月におすすめのおもちゃと選び方

安全性で選ぶポイント

• 素材は口に入れても安全なもの（塗料や縫い目の安全性）
• 小さな部品が取れない構造
• 洗える、拭ける素材

安全基準を満たしている製品を選び、定期的に点検してください。

握りやすさを重視したおもちゃ

• 柔らかく直径が太めのリングやラトル
• 小さすぎない、手のひらで包めるサイズ
• 軽量で重さが負担にならないもの

赤ちゃんが無理なく握れる形状を優先しましょう。

触感や音で興味を引くアイテム

• さまざまな素材（布、ラバー、シリコン）の組み合わせ
• やさしい音が鳴るおもちゃや布絵本
• コントラストの強い模様

感覚刺激が適度にあるものは興味を引きやすく、握る動機になります。

家で代用できる手作りおもちゃ

• 清潔な布を巻いた軽いリング
• 洗えるガーゼを結んだ小さな束
• 音の出る安全な容器（フタがしっかり閉まるもの）

素材は清潔に保ち、安全性を最優先にしてください。

おもちゃを使った発達促進の具体的な遊び方

ベビーマッサージと握る練習の組み合わせ

温かい手で腕や手首をやさしくほぐし、柔らかく動かしてから握らせると筋緊張が和らぎやすくなります。マッサージのあとにラトルなどをそっと手のひらに置いて反応を見ましょう。

見せ方・持たせ方のコツ

• おもちゃは顔の高さより少し下に保ち、目で追いやすくする
• 片手ずつゆっくり触れさせる
• 持てたら短く褒めて、無理に延長しない

視線と手が連動する位置を探りながら行ってください。

反応が薄いときの声かけ例

• 「ここだよ、どうかな？」とゆっくり呼びかける
• 柔らかい声で名前を呼んでからおもちゃを見せる

短いフレーズと笑顔で安心感を作ることが大切です。

母子のふれあいを増やす遊び

• 一緒に歌いながらおもちゃを動かす
• おんぶや抱っこで視点を変えて刺激する
• 寝かしつけ前のゆったりした時間に触れ合いを増やす

肌の触れ合いや声かけは発達を促す基本になります。

親が知っておきたい長期的な視点と次のステップ

握る力の発達が進む時期の目安

4ヶ月以降は手の動きが活発になり、5〜6ヶ月では意図的に握って物を持つことが増えてきます。個人差はありますが、この流れを目安に観察してください。

4〜6ヶ月で期待できる変化

• 手を持って物に触れる回数が増える
• 片手で持って口に運ぶ動きが出る
• 指先の微細な動きが少しずつできるようになる

これらの変化を見て次の遊びやおもちゃを準備しましょう。

発達障がいの早期発見につながる観察

握る動作以外にも、視線、反応性、左右差、全体的な運動の発達を総合的に見ることが重要です。気になる点が継続する場合は早めに専門機関に相談すると支援につながりやすくなります。

家庭での記録の取り方（育児ノート等）

• 日付と簡単な行動メモ（握った・追視した・反応が薄い）
• 特に気になった出来事や医師に伝えたい点
• 変化があった日や頻度

短くても定期的に記録しておくと、診察時や成長の振り返りに役立ちます。